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新型コロナ感染症抑止に期待されるCBDの「抗ウイルス作用」や「抗炎症作用」(シカゴ大学の研究より)

新型コロナ感染症抑止に期待されるCBDの「抗ウイルス作用」や「抗炎症作用」(シカゴ大学の研究より)

2020年に世界的に流行した新型コロナウイルス(COVID-19)によって、マスク着用やアルコール消毒、検温などの様々な感染症対策が私たちの生活に定着しつつあります。

CBD(カンナビジオール)は、新型コロナウイルス感染症の抑制と外出できないことによるストレスなどの副次的な悪影響に対して効果があると注目されています。

今回は、新型コロナウイルス感染症に対してCBDに期待されている効果とその研究状況について解説します。

CBDが新型コロナウイルスの抑制に期待できるという研究結果が発表されました!

CBDが新型コロナウイルス感染症の治療や予防に効果があると期待されている理由は、大麻草にあるとされる「抗ウイルス作用」と「抗炎症作用」によるものが大きいです。
大麻草にはCBD以外にもTHCやCBDAなど、100種類を超える大麻成分「カンナビノイド」が含まれていますが、そのなかでも特にCBDは抗ウイルス作用が強いとして感染症制御に役立つのではないかと期待されています。

実際に2021年、新型コロナウイルスの細胞株を用いて実験された研究結果が、アメリカの名門シカゴ大学から発表されました。
この実験では、試験管に新型コロナウイルスとCBDを合わせて、ウイルスがどのくらい増殖するかを調べています。その結果、CBDが濃ければ濃いほど、ウイルスの増殖が抑制されることが分かりました。大麻成分「カンナビノイド」にはTHC、CBDA、CBG等他の成分もありますが、比較をしても、CBD単体が最も抑制効果が高いことも明らかになったのです。

なぜ、ウイルスの増殖が抑制されるのか?

人にはウイルス感染を感知すると「インターフェロン」というウイルスの侵入や転写などを妨げる物質を生み出す免疫応答が備わっています。
新型コロナウイルスの怖いところは、このインターフェロンを生み出そうとする働きを抑止してしまうところ(これを「インターフェロン抑制活性効果」と呼びます)にあります。わたしたちの免疫反応を抑えて、どんどん増殖してしまうのです。対して、CBDはこのウイルスによるインターフェロン抑制効果自体を阻止する作用があることが、シカゴ大学の研究で示されたのです。
ウイルスの増殖を抑制するメカニズムはここまで解明されています。

さらに、この効果を得るためにはどのように取り込めばいいのか?まで言及しています。
ポイントは、脂です。脂とCBDを一緒に摂取することで、ウイルスに対抗する形のCBD吸収率がアップすることが明らかになりました。
数あるCBD製品の中でもCBDオイルの形がより効果的と言えそうです。

本当にCBD製品を使っている人は新型コロナウイルスに感染していない!?

同研究では、実際に日常的にCBD製品や大麻製品を利用している人の感染率も調査しています。
シカゴ大学にあるカルテ93,000人の新型コロナウイルス感染症の疑いある人の検査結果をまとめたところ、全体で約12%の人が陽性だったのに対し、CBD製品を使用している人の陽性率は1.2%であることが明らかになりました。なんと十分の一以下です。
因みに、CBD以外も含まれている製品の使用者の陽性率7%ですので、基礎研究と同様に、CBD自体が新型コロナウイルス感染症に対する保護効果が他の大麻成分よりも高いことを表しています。

ただし、100%期待できる研究ではないので要注意・・・

ただし、この研究には問題も存在します。
1つ目は人体ではなく試験管で実証されている点、2つ目はCBDの製品の濃度や容量、さらに摂取量が明らかになっていない点、3つ目は第三者による査読は行われていない点です。
CBD製品は多種多様なうえクオリティにばらつきがあります。実際にどの製品をどの程度使えばウイルスに有効な効果が見込めるのかについては、この研究には答えはありません。そのため現時点ではこの論文に対しては慎重な判断が求められるでしょう。

CBD単体の効果だから日本でも活用できる可能性が高い!

新型コロナウイルス感染症対策としてCBDの有効性が見込まれる場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。まず挙げられるのは「単体CBDの抗ウイルス作用が大きい」という点です。日本ではTHCが含まれる大麻製品やCBD製品の取引は禁止されています。逆に、日本にはCBDの純度が高い製品が主に流通しているのです。そのため、治療に効果があると期待されるCBD製品を手に入れやすい環境であると考えられます。今は国内製造の商品もあり、より信頼性の高い商品が多く出回っています。
さらにCBDは市販され、インターネットでも購入可能です。主にオイルやベープなどで摂取することが一般的なため、注射などを打つ必要もありません。体調が心配なのに受診や外出は感染が心配という方でも、手軽に取り入れることができます。そして新薬などと比べると既に副作用の少なさなどの安全性の評価が確立していることも大きなメリットといえるでしょう。

不安やストレスなどにもCBDの効果は期待できる!

新型コロナウイルス感染症による影響は、感染そのものだけでなく、生活にも及びました。社会と自分自身を隔離せざるを得なくなったり、互いに不信感を募らせてしまう状況に陥りやすいことも大きな問題とされています。

CBDには感情をコントロールするセロトニン・アナンダミドという脳内物資を長期間維持する効果があります。これによって、不安を軽減したり、リラックス効果などを得られるとされており、結果的にストレスや不安神経症の軽減にもつながるとされています。
新しい生活様式対策としてもCBDの可能性があるというわけです。

新型コロナウイルス感染症とCBDの動向を注視しよう

新型コロナウイルス感染症とCBDの関わりについて、2021年に行われた最新の研究をもとに期待される役割などを紹介しました。結論としてはまだ「CBDが新型コロナウイルス感染症に有効」と断言できる状況ではありませんが、これから論文の査読や他の機関による研究によって具体的な使用法まで判明する可能性もあります。新型コロナウイルス感染症をめぐる状況も刻々と変化しているので、CBDの動向とあわせて注視しておきましょう。
アフターワクチンにはCBDかもしれません。