昔の人と薬草
現代における薬
新型コロナウイルス感染症(Corona Virus Disease 2019)に対する治療薬やワクチンは国内外で研究開発が続けられています。
新型コロナウイルス感染症とは複数存在するコロナウイルス郡の中のSARS-CoV-2というウイルスによる感染症であり、2019年12月以降に中華人民共和国湖北省武漢市付近で発生が確認されたと言われています。また、コロナウイルス郡の中の4種類のウイルスの10~15%は風邪の原因とされ多くの人は約6歳までに罹患、またこの場合は感染しても重症化率は比較的低い結果が出ています。その他に重症肺炎を引き起こすとされている2012年にサウジアラビアで発見された中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)や2002年に中華人民共和国広東省で発生した重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)もコロナウイルスの種類に分類されます。SARS-CoV-2はSARS-CoVと構造が類似している新型のウイルスに当たり、治療薬研究は続けられています。
この2種類のウイルス感染症が発見された場合には、感染拡大予防策が必要になります。
現在の国内技術では新薬が開発までに約9~17年の長い道のり(臨床試験)を要すると言われています。臨床試験の過程には対象疾患研究から薬剤となり得る物質の研究から始まり、動物や人への試験で安全性を確かめ、最終的に厚生労働省へ新薬として申請、受理されやっと私たちの元へ届けられます。
日本では、エボラ出血熱の症例でも使用されたレムデシビルという抗ウイルス薬が新型コロナウイルスの治療薬として厚生労働省より特例承認されていますが、世界保健機関(WHO)は効果が乏しいと表明しています。(2021年2月時点)
新薬として世に出されてなお、成果実績から有効性の有無や度合いで薬の効果を探って適した治療薬となっていきます。
安全の保証と研究時間は比例していきますね。
では、人類に薬が誕生するまでの歴史はどうだったのでしょうか。
医学がない前の医療
医療の歴史は約300年前の人類誕生の歴史と同じと言われています。つまり、現人類と同じく、生きていくことと病気は切り離すことができないものであるということです。
病気の対処法として、東西洋変わらず人々は自然界に存在する植物(草木花)や一部の動物(虫)などの自然由来のものを民間療法として使用したことが現在の薬の起源とされています。漢字表記からも読めるように“薬“は草冠で草を、楽で刻むことを表しており植物と薬が深い関係があったことがわかります。
現在までの変容
現在でもなじみの深いアロエ。アロエは古代エジプトや古代ギリシャ、古代ローマなどの時代より薬用とし用いられ、またザクロやアヘン、オリーブ油なども用いられていたことが知られています。
自然界のものから有効成分を抽出するとなると産地や気候により1回の成分や含有量はまばらであったことから安定して有効成分のみを抽出することを目的に1770年以降研究者たちが研究を重ねたと言われています。
引用元
東京都感染症情報センター(コロナウイルス拡大箇所と時期)
国立感染症研究所(その他コロナウイルスの種類と簡単な歴史)
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症のいまに関する11の知識