ペット用のCBD製品の種類と正しい選び方
目次
近年、世界中でCBD(カンナビジオール)を含んだ製品が販売されており、注目を集めています。
日本では人間用の医薬品、健康食品や美容目的の製品が大多数を占めていますが、CBD先進国のアメリカではペット用のCBD製品も数多く開発されています。
なぜ、人間だけでなくペット用の製品の需要も高まっているのでしょうか。今回はCBD製品とペットの関わりについて調査し、重要な3つのポイントにまとめて解説します。
- CBD×ペット製品が注目される理由
- CBDをペットに与える際の注意点
- CBD製品の与え方
日本でも徐々にCBDの流通量が増えており、今後はペット向けのCDB製品を目にする機会が増えるかもしれません。愛犬の健康に役立つ可能性が高いので、ぜひ記事をチェックしてみてください。
ペット用のCBD製品に注目が集まる理由
まず、CBD自体は人体と同様、ペットの健康や体調に対して有用とされています。特に痛みを和らげる作用が、豊富な臨床試験の結果から裏付けされているので「CBDは大麻だからペットに与えてはいけない」という認識は間違いだと言っていいでしょう。
ペットとCBDの関わりが注目される大きな理由が、近年、ペットの長寿命化に伴う健康問題が顕著なっていることです。実際、2020年2月に一般社団法人ペットフード協会が発表した「2020年(令和2年)全国犬猫飼育実態調査 結果」によると、犬全体の平均寿命は14.48歳、猫全体の平均寿命は15.45歳ということが明らかになりました。
人間も動物も高齢になると関節炎などの痛みを伴う炎症を患う可能性が高まり、従来の痛み止めの薬では、腎臓や肝臓に副作用が起こってしまうケースもあるのです。
CBDはこれらの痛みを和らげる効果があり、コーネル大学が行った研究では副作用もみられなかったという結果が報告されています。
このようなペットをめぐる最新の環境に適した製品として、CBDが注目されているというわけです。
ペットに与えてはいけないCBD製品
CBDがペットにも有効なのは事実ですが、以下の製品はペットに与えてはいけないので注意してください。
- 人間用のCBD製品
- 電子タバコ(Vape)など、煙や蒸気でCBDを摂取する製品
人間用のCBD製品とは、主にCBDを含んだ健康食品のことを指します。そもそも人間が食べるために作られた食品をペットに与えること自体がナンセンスですし、CBDの用量を正しく把握できないので、適切な量のCBDを与えることが困難です。特にチョコレートなど、動物にとって毒になる材料が含まれている製品は間違っても与えていけません。
Vapeなど煙や蒸気で摂取するCBD製品は、CBD濃度が高い傾向があるので過剰摂取しやすくなるうえ、ペットの肺や器官を傷つけるケースもあるので使用しないようにしましょう。
代表的なペット用のCBD製品
ペット用の代表的なCBD製品は、ドッグフードのような専用の餌にCBDを含めたもののほか、人間と同じような専用のCBDオイルも販売されています。液体のCBDオイルの方が、用量を計測しやすく吸収率も良い傾向があります。
海外では痛みの原因や程度によって、向精神作用のある「THC」とCBDの比率が異なる製品を選ぶ必要がありますが、日本ではTHCを含む製品の流通が禁止されているので、現時点では必要以上に気に留めなくても問題ありません。
ベストなCBDの用量の求め方
CBDの用量は、基本的に与えるペットの体重によって異なります。
まず、体重が4.5kgにつき0.5~5mgのCBDを1日2回、与えるようにしましょう。効果が現れるには個体差もあるので最初は最低限の値からはじめ、7日間隔で少しずつ量を増やすことをおすすめします。
例えば、体重10kgの中型犬であれば1mgを1日2回から与えはじめます。痛みが緩和されているかどうか、歩き方などをチェックしながら、1週間置きに1.5mg、2mgと増やしていくことが一般的です。
もし最適な摂取方法をさらに模索したいのであれば、一度の摂取量ではなく、与える回数を増やすことで高い効果を得られるケースもあるようです。
いずれにせよ、CBDでペットの健康を維持・改善したい場合は、与えるべき適切な量を把握して、CBD製品に含まれる成分量をしっかりと確認したうえで購入する必要がありそうです。
ペットの安全のためにもCBDを理解して適切な用量を与えよう
ペットとCBDをめぐる情報をまとめて紹介しました。CBDを正しく摂取させることができれば、ペットが感じる痛みを和らげる作用などを得られる可能性があります。ただし、そのためには飼い主がCBDの正しい知識のもと、適切な用法・用量を守って与えることが必須です。
メディカルリサーチシンクタンクでは、医療者の監修のもと、CBDの正しい知識を発信しています。人間はもちろん、ペットに対してCBDを与えたい人も知っておいて損しない情報ばかりなので、ぜひ他の記事も確認してください。