CBD製品の3大種類「アイソレート」、「フルスペクトラム」、「ブロードスペクトラム」とは
目次
CBD(カンナビジオール)は、大麻草に含まれる成分の一つです。現在、CBDが持つ健康効果に注目が集まり、世界中の科学者や医師によって研究が進められているのをご存じでしょうか。
CBDには大きく分けると次の3つの種類があり、それぞれ特徴や効能が異なります。
- アイソレート
- フルスペクトラム
- ブロードスペクトラム
今回は、CBDの専門家である正高佑志医師のYouTubeチャンネル「Japan Green Zone」や著書などから学んだ情報をもとに、CBDの種類について分かりやすく解説します。
CBDに興味がある方も、「全く知識がない」という方にも読んでいただきたい内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください。
CBDの種類は多種多様
まず、CBDについて基本的なことを覚えておきましょう。
CBDは、100種類を超える「植物性カンナビノイド」の一つです。植物性カンナビノイドは大麻草だけにできる薬理成分で、さまざまな医療効果を生み出すことで知られています。
「大麻草」と聞くと、マリファナやドラックなどネガティブなイメージを持つ方も多いですが、何千年も昔から薬として使われてきた歴史があります。
CBDは大麻草に含まれる成分の中でも精神作用を持たない化学物質で、いわゆる「ハイ」の状態にならないため、安全で依存性がないと考えられています。リキッドや粉末などさまざまな形で商品化されており、サプリメントのように使用することができます。
ただし、CBD製品であればどれも同じ効果があるのではなく、自分に適した製品を正しく選ぶためにもCBDの種類について理解しておく必要があります。
CBDだけを含む「アイソレート」とは
先ほど、CBDは100種類を超える植物性カンナビノイドの一つと説明しました。つまり、大麻草にはCBD以外にもさまざまな成分が含まれているということです。
その中から「CBDの成分のみ」を抽出・分離させて作った粉末が「CBDアイソレート」です。白いパウダー状で無味無臭。「大麻草の独特の香りや味が苦手」という方でも摂取しやすいとされています。
CBD製品を製造・販売している多くのメーカーからCBDアイソレートが製品化されています。すべて純度99%以上の粉末なので、メーカーによる差はほとんどないと考えていいでしょう。
CBD以外の成分が含まれる「フルスペクトラム」とは
「フルスペクトラム」とは、大麻草に含まれるすべての成分を含んだCBD製品です。ちなみに、「フルスペクトラム」の「フル」は英語で「すべて」という意味です。
大麻草には100種類を超える植物性カンナビノイドの他にも、ミネラル・脂肪酸・テルペン・フラボノイド・たんぱく質などの物質も含まれており、その数は400種類以上とされています。
CDBの種類を選ぶポイントとは
フルスペクトラムが大麻草の全ての成分を含んでいるのに対して、ブロードスペクトラムは、全部ではないもののCBD以外の成分も含まれているCBD製品です。「ブロード」は日本語で「幅広い」という意味なので、「CBD以外にも幅広い成分が入っている」と覚えておくといいでしょう。同じ意味で「マルチスペクトラム」という言葉も使われています。
どの種類を選ぶべきなのか
CBDの種類についてまとめると次のようになります。
- アイソレートは大麻草からCBDの成分のみを抽出したもの
- フルスペクトラムは大麻草の成分をすべて含んだもの
- ブロードスペクトラムはCBDに加えて大麻草の成分の一部を含んだもの
「CBDの種類については理解できたけど、どれを選んだらいいの?」と思いますよね。その際にポイントになってくるのが、「THC」という植物性カンナビノイドです。
THCは、CBDと並んで植物性カンナビノイドの2大成分と言われています。先ほど、CBDは大麻草に含まれる成分の中でも精神作用を持たない化学物質で、いわゆる「ハイ」の状態にならないと説明しました。大麻草を使用することによってハイの状態になってしまうのは、このTHCという成分の作用によるものです。
CBDは単体で摂取するよりも、大麻草に含まれる他の成分と一緒に摂取した方が、相乗効果によって高い健康効果を得ることができると考えられています。その点においては、大麻草の成分がすべて含まれたフルスペクトラムが一番効果がありそうですが、フルスペクトラムには「ハイ」になる成分であるTHCも含まれています。
そのため、日本ではTHCの成分を含む製品の流通が法律で禁止されているので、CBDの使用を考えた時に、フルスペクトラムは選択肢から除外されることになります。
日本の法律で禁止されているTHCが除去されていれば国内使用も可能なので、製品に関して言えば、THCだけを除いたブロードスペクトラム製品が主流となっているそうです。
処方されている薬や身体との相性など、何らかの理由でCBD以外のカンナビノイドの摂取を控えたいという方は、純度の高いCBDアイソレートを選ぶと良いとされています。
一人ひとりに適した種類のCBDを選びましょう
今回は、CBDの種類について説明しました。CBDには多くの薬理効果がありますが、CBDを摂取する目的は一人一人異なります。自分の目的に合わせた方法で、上手にCBDを活用したいですね。
メディカルリサーチシンクタンクでは、医師監修のもとCBDに関する情報を発信しているので、ぜひチェックしてください。
※参照:著 正高佑志「お医者さんがする大麻とCBDの話」
※参照:YouTubeチャンネル「Japan Green Zone」